絵を描く、字を書くの違い

暗い部屋でテレビアニメを視聴した幼児・児童が意識障害等を引き起こした事件が話題になったことがあります。これは無模様の単色刺激(いわゆるパカパカ刺激)が左右の後頭葉(後頭部)に影響を与えた例で、視覚力全体にダメージを与えたものでした。

手書きの書字は、三原色の発光体を凝視するパソコン入力と異なり後頭葉にダメージを与えません。手書きの活動は描画と違い言語野に血流を起こさせ、脳の可塑性を助長します。しかしただ字を書いていればいいというわけではなく、職業的に長年同じ繰り返しをしていると、それが小脳で代替され前頭前野の活動をともなわないものとなってしまいます。

「手習いは坂に車押すが如し」と言われるように「書」は一朝一夕には上手になりません。毎日の訓練が必要であり、その訓練が脳機能全体の容量(ワーキングメモリー)を増加させます。

また素読よりも左脳と右脳を同時に活性化させる音読法である「朗読」や、「復唱」を書字と併用することも脳機能の活性化に拍車をかけます。